中古ドメイン売買過熱 悪用も

 使われなくなったインターネット上の住所「中古ドメイン」の売買が過熱している。ドメインは一度失効しても一定期間を置けば、再び同じ文字列を取得できる。有名企業や公的機関が過去に使っていたドメインは人気が高く、中には競売で6千万円以上の値が付くものも。売買行為そのものは違法ではないが、中古ドメインが悪用された場合、アダルトサイトに誘導されたり、詐欺や個人情報を盗まれる被害に遭ったりする恐れもある。
 ドメインは、メールアドレスの「@」やウェブサイトの「www.」の後に続く部分の文字列。6月、ドメイン登録サイト「お名前.com」のオークションで中古ドメイン「circleksunkus.jp」が約6千万円で落札された。ドメインは昨年11月末まで、大手コンビニ「サークルKサンクス」のウェブサイトに使われていた。
 特命取材班が、サークルKサンクスを統合したファミリーマートに確認したところ、今年4月末までこのドメインを保有していたが、社内規定に基づきドメインを手放したという。同社の広報担当者は「オークションには関与していない」と話した。
 このドメイン登録サイトには、NHK関連団体や集英社が使っていたドメインも出品され、いずれも10万円以上で落札された。
 中古ドメインが高値で購入される理由とは何か。「お名前.com」を運営するGMOインターネットの広報担当者は「有名サイトの中古ドメインは(検索結果の表示順位を上げる)SEO対策に効果的なため、高いアクセス数が見込める」と話す。グーグルやヤフーで検索された際、結果が上位に表示されればアクセス数が増え、広告を出す企業にとって価値が高い。サイト運営者は、より収入を得やすくなる仕組みだ。
 同じドメインを第三者が再取得できる仕組みを知らず、ドメインを安易に手放してしまう企業や団体は多い。その隙を狙って入手した第三者が、IDやパスワードを入力させて情報を盗み取る「フィッシングサイト」などにそのドメインを悪用するケースもある。
 例えば、2015年に解散した一般財団法人・こども未来財団が運営し、全国の保育・子育て支援情報などを掲載していた「i-子育てネット」は現在、子育てとは無関係のサイトになっている。アクセスすると、自動的に別のサイトに転送され、警告音とともに「最新のソフトをインストールしてください」と、怪しげなページに誘導された。
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